万年筆で書く
日々見て、ふれて、感じたことを、ウソのつけない筆記具で。
2008/07/05(Sat) 07:47  妄想散歩
妄想散歩

東京都の新しい地図を買った。
地図が好きなんですよ、酒飲めますしね、見ながら。
知ってる街も知らない街も、どこを開いても面白い。
ひたすらに直線の道路を見つけて曲がるまで追いかけたり、
建設中の鉄道のまだ点線の部分を想像してみたり、
いろんな川を東京湾からさかのぼってみたり…。
鉄道マニアの中に時刻表を眺めて旅をした気になる人がいて、
彼らを「妄想鉄」と呼ぶらしいけど、まぁ自分もそんな感じ。
地図上で10キロくらいの距離を妄想散歩すると、
どこかで一休みしようと考えてしまうから重症だ。

同じ出版社の同じ文庫サイズの地図をずっと買っています。
1年おきくらいの間隔で買い替えているのでもう何冊もあります。
だけど、最近の東京は新しい鉄道や道路が生まれたり、
都市の再開発が盛んなので、
2冊分、大体3〜4年さかのぼるとすごい古い地図になってしまう。
あるべき場所に駅がなかったり、
ないはずの建物が記載されたままだったり。
都心部の山の手から下町一帯を我が庭として散歩する身には、
やっぱり新しい地図は不可欠なのです。
特に、知らない街をさまよっている時に困るのがトイレで、
そんな時に開いて公園や公共の施設を探す。
正直言って、このためだけに持って歩いてもかなり助かります。
公園や図書館、区役所、交番に警察署…。
ちょっと我慢すればこれらの所にはすぐに行くことができる。
で、「すいませんトイレ貸して下さい」ってな感じで…。
用を足しながら、地図がなくって道に迷っていたら大変だったな、と。
そう実感するわけです。
さ、では今日もこれから広い東京をさまよってみたいと思います。
行ってきます。


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2008/06/30(Mon) 16:52  日曜朝5時
日曜朝5時

「先日、芸能界のエライ人と放送局のエライ人と
3人で飲んだ時に、日曜の朝5時の話しになって、
1人はサーフィンで1人はゴルフ、でボクは骨董市へ行ってね…」
なんて話題を近所の酒場で口にしてみた。
すると酔っぱらいさんたちから意外な告白が。
「ボクは少年サッカーチームのコーチやってます」とか、
「実は春から山歩きしてます」なんて人もいたりして…。
みんななんとか自分らしい時間を過ごしていたんだねぇ。
ただの酔っぱらいだとばっかり思ってたよ、ごめんなぁ…。
日曜朝5時、晴れたら結構いそがしいのですよ。

だから晴れて欲しいなぁ、日曜くらいは。
昨日6月29日の東京は一日中豪雨。まいったなぁ、ホント。
家の隣のコンビニに酒飲む用の氷を買いに行くのもイヤになっちゃったから、
ちょっと微妙なぬるさの焼酎割りなんか飲んでしまいました。
この時期になると朝5時なんてすっかり明るいからね。
一日が長く使えるっていうのは素晴らしいことです。
朝からなんか楽しいことをやるぞって人は、声かけてくれよな。
頼むよ。


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2008/06/30(Mon) 16:51  お別れ
お別れ

我が家の隣人さんが引越して行ったのだそうです。
隣人氏は「ヤ」のつく稼業のちょいとエライお方で、
目を見張るほどの立派な彫物も全身に…。
そんな隣人氏の転居を教えてくれたのは管理組合の人。
「今まで色々なことがあったんでしょう、大変でしたね、
でも今日やっと出て行きましたから…」って長々と。
今まで一言もそんなことに触れなかった人たちがこれだ。
手の裏を返すってのはこういうことを言うんだよなぁ…。
仲良しではなかったけど、つきあいやすい人だったんですよ。
人の顔色なんか気にして生きる人じゃないからね。

隣人さんとのお付き合いはもう10年以上になります。
最初ボクが引っ越してきた時の内装工事がうるさいと、
きっちり怒鳴り込んできたのが初対面でした。
まぁでもそこはこっちも新宿育ちの新宿っ子ですから、
相手がプロだからって、そんなことで引くわけにもいきません。
その日だけはどうにか工事を中止してもらい、隣人さんの顔をたて、
「ただし明日以降は朝からガンガンいきますのでよろしく」と念を押し、
翌日からドッカンドッカンやるもののもう怒鳴り込んでは来ませんでした。
「よろしく」と言われてそれを飲み込んで帰ったら「了解」なのです。
これがいわゆる「筋を通す」ってことなんですけど、
まさか隣人さんがそっちのプロフェッショナルだとは思わなかったしなぁ。
そんなこんなで素敵なご近所さんづきあいがスタートするのですが、
初めはこちらの職業をちょっと気にしてましたね。
かみなり屋、実は見ようによっちゃ隣人さんと同業に思われる可能性もあって、
まぁそんなことで気にしてたんだと思います。
が、それも取り越し苦労だったと判ってもらえると、
そこからがさらに素敵なご近所づきあいになっていくわけです。

そんな隣人さんが身をもって教えてくれた人生訓を皆様にも。
ある日、隣人さんは頭をザックリと切られ何針も縫い、
顔も腫れまくって痛々しい姿になっておられました。
「何それ、どうしたの?」と聞くと、
「やられちゃってさぁ、やったヤツは逃げちゃってよ、ま、逃がさないけどね」
と、自分の目的にまっすぐ向かっていくモテる男の目で答えてくれました。
その時、最後に付け加えた一言が実に素晴らしいのです。
『人は簡単に信じちゃダメだよってことだよ』

……はい、肝に銘じておきます。ありがとうございました。


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2008/06/20(Fri) 13:26  北野と東山のブルー
北野と東山のブルー

北野武監督が「第30回モスクワ国際映画祭」で
特別功労賞を受賞。なんとなく嬉しいね。
北野作品のほとんどは感性の映画だから、
ハリウッドに洗脳された我々より欧州の方がウケるんだね。
「ドールズ」を撮るまでの特徴はキタノブルーでしょう。
深い青みをたたえた中で、人は死や終わりを迎える。
そこにあるのは物語が目をつぶるほどの冷静な人の現実だ。
青を語るなら東山魁夷の風景画のそれと比べてみたい。
ヒガシヤマブルーは、精神と孤独、郷愁に似た哀しいほどの憧れ。
それを描きながらも冷静に抑えつける強烈な青だ。
こちらは絶対にたどり着けない世界を描いているのだろうね。

2人の共通点を探すなら、
距離感を出すために青を使っているってことかな。
キタノブルーは背中合わせの距離。
ヒガシヤマブルーは届かない距離。
魅力的なんだねぇ、青って。
まぁ、かみなり屋はずっと黄色にご執心なんですけど、それはまたいずれ。
ここで脱線しちゃいますが、
北野武さんはかみなり屋が駆け出しの小僧時代に、
「お疲れ様でした」とご挨拶したら、
足を止めて「お疲れ様でした」と言っていただいたことがあります。
「たたき上げの芸人さんはさすがに違うなぁ」と思ったんですよねぇ。
ついでだからビッグスターとの初対面もつらつら書いちゃおうっと。
タモリさんには、中学時代に飲み屋の2階から「ウギャー!」と叫ばれ、
所ジョージさんには同じ日に「うるさいなぁ、早く帰って寝なさい」と言われ、
明石家さんまさんにはスタジオ通路で「自動販売機どこかにあります?」で、
北島三郎さんには新宿コマ劇場の裏ですれ違いざまに「ん!」とにらまれ、
ダイアナ・ロスさんには黙って手を差し出したら
あの消えそうな天使の声で「サンキュー」と握手していただきました。
ボクの青の時代もなかなかのものです。


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2008/06/19(Thu) 12:12  あてのない旅の記憶
あてのない旅の記憶

あてのない旅に出たことがある。東京駅から西へ。
初日も二日目もただなんとなく過ごした。
だけど三日目にしてこう思った。
「せっかくここまで来たんだからアソコにも行ってみよう」
あてのない旅に出ての初めての目的地…。
忘れられないのは、そう思いついてから目的地までの
ちょっとした高揚感だ。ワクワクしていたんですよ。
自分にはどうやら「目的地」なるものが必要みたい。
あてのないまま飄々としていられる才能はないんだなぁ…。
その時は気づかなかったけど、今になってそう思えてきた。

昨日、知人と待ち合わせした場所が旅行代理店の前だったもんだから、
こんなことをひょいと考えてしまった。
店の外から見える受付カウンターには4人の客がいたのだけど、
彼らはみな1人だったんです。
「ひとり旅でもするのかなぁ」なんて思っていたら、つい。
そういえば最近は旅行する若者が減っているんだってね。
う〜ん、なんとなく判るなぁ〜、面倒くさいもんね、旅って。
面倒くさいことを遠ざけていても今まで問題なしだったり、
親が代わってやってくれたりしていた人たちには確かにウザイことだ。
こっちとしてみれば、そのウザイ手続きが楽しいのだけど…。
で、本題に戻って。
「あてのないまま旅を続けられる人」っているのかな?
今の日本にいたら「お気楽者だね〜」なんて言われちゃうんだろうけど、
だからって、そんな目で見られるのがイヤだからしないってのでもない。
それを口実にするってのは言い訳だろうなぁ。
才能がいるんですよ「あてのない旅」をするのは…。
そんな才能、ヒトには多分備わっていないんだ。
本当にいたとしたらそれは妖精やら妖怪やら、人外のモノじゃない?
だからそんなヤツにお目にかかることがないんだろうね。


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