万年筆で書く
日々見て、ふれて、感じたことを、ウソのつけない筆記具で。since 2007.Feb.
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2011/08/23(Tue) 20:54  喋るでもなく小声でこぼれてくる彼女のその一言が
喋るでもなく小声で……
前に「電話にまつわる短いストーリー」の台本を書いたことがある。
でも本当に書きたかったのはアレじゃなく「うーんとねぇ」についてだった。
昔、淋しがりで長電話が好きな女友達ができた。
夜中にかかってきては会った人のことや音楽や本のことを延々と……。
そして途中で「待って、いまその本探すね」とかなったりする。
子機を首と肩ではさんで両手は本棚を行ったり来たり、多分そんな感じ。
その時、黙っていてもいいのに言葉でボクをつなぎ止めようとする。
「うーんとねぇ……、うーんと……」
喋るでもなく小声でこぼれてくる彼女のその一言は、
二人に降ってくるあたたかなにわか雨のようで、
ボクはいつも雨宿りをして次の言葉を待っていた。

時間だけはたっぷりとあった頃の話しです。
ボクがおやじになったように、彼女ももう立派なおばさん。
せまい軒先で雨宿りをしても今の二人ならびっしょり濡れちゃうくらい
ボクらは不健康にでっかくなっちゃって……。
でも、この声の温度はまだしっかり覚えています。
彼女には言ったことないけど、これがとても好きだった。
今でもそうなのかな?
メールのやりとりばっかりだからピンと来なくなっちゃった。

うん、話した方がいいよ。
メールばかりじゃなく、たまには電話で話した方がいいね。
会うのとも違うし、メールや手紙とも違う。
テレビやラジオの声とも違う。
いまここにいない相手とつながっていく、そのやわらかさ。
近頃は事務的な連絡のやりとりばかりだけど、
それじゃぁ、電話の魅力を味わい尽くしてるとは言えないね。
話そう。
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▼ 万年筆で書きました | CM:4 | TB:0| edit

電話にまつわる話。うんーとね ---------- こみたん。 | URL 08/25 12:53 | edit
楽しく拝見~まるで自分のことのような感覚で読みました。私も電話魔!でした。その彼は巧みな言葉で詰め寄り心ときめかす私を見透かしているようでした。つい07年03月以前以後のこと。その雷やさんの女友達の方の女心分かるなあ~電話て言うのは姿が見えない分、相手の所作や表情が見える物ですね…。
訪問に感謝。 ---------- かみなり屋 | URL 08/29 17:59 | edit
こみたん。様
いらっしゃいませ。
…………、
…………、
……電話魔でしたか。
---------- riri | URL 08/29 18:15 | edit
こういう記憶をさらっと書くなんてさすがプロですねぇ。
胸がキュッとするショートストーリーになっていて、
何度も読み返してしまいました。
タイトルにもドキンとしました。
訪問に感謝。 ---------- かみなり屋 | URL 09/08 08:15 | edit
riri様
いらっしゃいませ。
嬉しいコメントありがとうございます。
また覗きにいらしてください。


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